コンバージョントラッキングについて
概要
コンバージョントラッキングを設定すると、ユーザーがXで広告を見た後、またはその広告に対してエンゲージメントを行った後のアクションをトラッキングして広告の費用対効果を測定できます。
Xでは、ピクセルまたはコンバージョンAPIを使用してコンバージョントラッキングを設定できます。これらのソリューションは、Xにデータを返し、利用者のアトリビューションを可能にします。これは、Cookie ID、クリックIDまたはメールなどの利用可能な識別子を使用して、コンバージョンデータをX利用者と照合することで行います。広告主様は、ピクセルを使用して、コンバージョンデータをXに送信するためのコードをウェブサイトに配置できます。コンバージョンAPIにより、広告主様はコンバージョンデータをサーバーから直接Xに送信できます。
ピクセル、コンバージョンAPI、その他のコンバージョントラッキングツールの詳細については、こちらをご覧ください。
属性データは、広告キャンペーンのリターゲティング用のウェブサイトアクティビティのオーディエンスの作成、キャンペーンのアクションを促すための最適化モデルの改善、キャンペーン結果のレポート、キャンペーンの影響の把握など、さまざまな目的で使用できます。
Xのコンバージョントラッキング商品・サービスの使用は、コンバージョントラッキングプログラム利用規約の適用対象となります。こちらをご覧ください。
ピクセルによるCookieの使用方法
Cookieは、ウェブページがユーザーのインターネットブラウザに保存させる小さいテキストファイルです。ウェブページでは、Cookieによって利用者が以前の訪問した際の情報を確認でき、それを使って言語を設定するなど、その後の訪問でのユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。これに加えて、Cookieは、ウェブページで利用者が行った操作の把握にも使用できます。
ピクセルでは、ファーストパーティCookieとサードパーティCookieの両方を使用できます。ファーストパーティCookieは、利用者が訪問しているドメインによって所有されています。サードパーティCookieは、利用者が現在訪問しているドメイン以外のドメインによって所有されています。
サードパーティCookieは、多くのブラウザでサポート対象外となり、使用は減っています。ピクセルでファーストパーティCookieを使用することによって、サードパーティCookieを使用した場合よりも多くのコンバージョンの照合とアトリビューションが可能になります。これによって、広告キャンペーンの影響への理解が深まり、キャンペーンをさらに最適化できます。
XのCookieポリシーとその用途の詳細については、こちらをご覧ください。
広告主様が考慮すべき事項
注記:Xは、いかなる法令への準拠に関するガイドラインも提供することはできません。以下は、法的なアドバイスを含むものではありません。適用されるすべての要件については、通知および同意に関するものを含めて、法務チームとご相談の上評価されることを強くおすすめします。
個人情報の収集と共有に関する法的義務は、世界中で急速に変化しています。Cookie、またはXのすべてのコンバージョントラッキング商品を含む類似技術を使用する前に、広告主様の義務について把握しておくことが重要です。以下は、Cookieおよび類似技術の使用に関する全般的な情報と、特定の要件の理解に役立つ有用なリソースへのリンクです。
Cookieの要件とガイダンス
ヨーロッパのeプライバシー指令には、Cookieと類似技術の使用に関するさまざまな要件が含まれています。その一部を以下に示します。
同意: 厳密に必要ではない、または同意要件が免除されていないCookieまたは類似技術の設定と読み取りを行う前に、個人の同意を得る必要があります。要件は地域によってさまざまですが、一般に、同意を有効にするには以下が必要です。
自由に与えられる - 個人は、自分の意思で選択でき、自分のデータが広告主様によってどのように使用されるかをコントロールできる必要があります。これは、個人が損害なく同意を拒否できる必要があり、さらにいつでも簡単に同意を撤回できる必要があることを意味します。また、同意は、可能な場合は、他の諸条件(異なるタイプのプロセスに関する個別の詳細な同意オプションの提供を含む)から切り離されている必要があることも意味します。
特定の目的ごとに、情報提供を受けた上で行われる - Cookieと類似技術の使用者、その技術の使用目的、さらに個人にはいつでも簡単に同意を撤回する権利があることを説明する必要があります。
曖昧ではなく肯定的に行われる - 個人が、処理についてオプトインまたはその他の方法で同意するための明確かつ意図的で具体的なアクションで同意したことと、同意した内容が明らかであることが必要です。
すべての適用法令下の要件を確実に満たせるように、Cookieと類似技術の使用について同意を得る方法を慎重に評価する必要があります。
明確で包括的な情報: 広告主様は、適用されるデータ保護法令に沿って、個人に対してウェブサイトまたはアプリでのCookieと類似技術の使用に関する「明確で包括的な情報」を提供する必要があります。この情報は、個人に対して事前に提供する必要があります。このために、読みやすく目立つリンクを用意して、Cookieと類似技術、およびその他のデータ処理アクティビティ(プライバシーまたはCookieの通知など)の使用に関する追加情報を確認できるようにします。個人に対して、平易で利用者にわかりやすい言葉で事前に提供すべき情報には以下が含まれますが、これらには限定されません。
ウェブサイトまたはアプリでCookieと類似技術が使用される具体的な目的と期間(使用するXなどのサードパーティの技術を含む)。
個人が、必須ではないCookieと類似技術を拒否する方法、または後で同意を取り消す方法。
必要に応じた、必須ではないCookieと類似技術についての詳細な設定。
利用者に同意を求め、必要な情報を提示する方法が重要であることに注意してください。個人を混乱させたりユーザーエクスペリエンスを過度に損なったりすることなく、明確で包括的な情報を提供する必要があります。
Cookieとその他のコントロールを無効にする方法
同意した後でその取り消しを利用者が選択した場合の取り消し方法は、利用者にとって明確で簡単であることが必要です。通常は、以下をおすすめします。
広告に関連するCookieなど厳密に必須ではないCookieの設定および読み取りを無効にするコントロールを独自に提供する。
サードパーティプラグインまたはピクセルの場合は、サードパーティが提供する選択の仕組みが用意されていれば、そこにアクセスできるようにする。具体的には、Xのコンバージョントラッキングプログラムまたはカスタムオーディエンスプログラムに参加している場合は、Xが指定する適切なオプトアウトの仕組みの使用を含む、Xの興味関心に基づいた広告配信のオプトアウト方法について、法律に基づいた十分な手順を利用者に示す必要があります。
Xのコンバージョントラッキング商品の使用に対応するために、外部への開示プロセスおよび利用者の同意プロセスを調整するかどうかを決定します。繰り返しになりますが、Cookieと類似技術の具体的な使用に基づいた法的な義務を理解するために、弁護士に相談することを強くおすすめします。Xのコンバージョントラッキングソリューションの使用は、Xのコンバージョントラッキングとカスタムオーディエンスに関するポリシー(ただしこれに限定されない)を含めて適用されるすべての利用規約に、広告主様が継続的に準拠することを条件としています。
DPAガイダンス
ヨーロッパのデータ保護当局(DPA)は、しばしば独自のガイダンスを公表して、eプライバシー指令や各国の規制を含む法令への準拠方法に関する詳細情報を提供します。次のような例があります。
- アイルランド - IDPC Guidance Note: Cookies and Other Tracking Technologies(IDPCガイダンスノート: Cookieとその他のトラッキング技術)
- フランス - CNIL Cookie Guidance(CNIL Cookieガイダンス)
- ドイツ - Guidance for Providers of Telemedia Services(テレメディアサービスのプロバイダー向けのガイダンス)
- スペイン - AEPD Guide Regarding the Use of Cookies(Cookieの使用に関するAEPDガイド)
- 英国 - ICO Guidance on the Use of Cookies and Similar Technologies(Cookieと類似技術の使用に関するICOガイダンス)
上のリストは、すべてを網羅したものはありません。また、これらのリソースはときどき更新または差し替えられることがあります。Cookieと類似技術の使用に関する準拠義務について、法務チームから助言を得ること、またそれらの最新情報について所在国のデータ保護当局に問い合わせることを強くおすすめします。
個人情報
Xは、コンバージョントラッキングとカスタムオーディエンスに関するポリシーで規定しているように、Xの広告商品を使用して個人情報に基づくコンバージョンイベントまたはカスタムオーディエンスを作成することを許可していません。個人情報がウェブサイトのURLに含まれている場合は、'set' コマンドを 'init' または 'config' の前に配置し、ピクセルパラメータhide_page_location valueをtrueに設定することで、そのウェブサイトのURLの包含を無効にできます。
サンプルコード:
twq(‘set’, { hide_page_location: true });
twq(‘config’, ...); or twq(‘init’, ...);
広告主様向けの管理機能
XピクセルによるファーストパーティCookieの使用は、イベントマネージャーで管理できます。ピクセル設定を使用して、ファーストパーティCookieの使用を有効または無効にします。ファーストパーティCookieが無効の場合は、サードパーティCookieのみが使用されます。
Xでは、ファーストパーティCookie機能を使用して、クリックID機能を拡大します。クリックIDは、URLに自動的に追加される一意の識別子で、ウェブサイトで発生するアクションから属性データを取得する機能を改善します。
具体的には、ファーストパーティのCookieの導入により、クリックIDでランディングページへの訪問数以外のコンバージョンイベントを測定できるようになります。このファーストパーティCookieは、ウェブサイトで発生するコンバージョンイベントを測定するためにランディングページのURLに追加されるクリックIDパラメータを保存します。このオプションは、初期設定でオンになります。
この設定には次の手順で利用できます。
イベントマネージャーに移動します
左側のナビゲーションで [ピクセル] をクリックします
[設定] をクリックします
[ファーストパーティCookieを許可] ボックスを使用して、ファーストパーティCookieの使用を有効または無効にします。
おすすめは、ウェブサイトでのピクセルの使用を、同意管理ツールまたはタグマネージャーで管理する方法です。これらのプラットフォームでは、ウェブサイトでピクセルの読み込みを有効または無効にするさまざまな方法を提供しています。
データ使用制限
Xのデータ使用制限(「RDU」)機能では、Xが広告主様に代わって特定のビジネス目的のために個人レベルのコンバージョンイベントを使用するのを、広告主様が制限できます。
RDUを有効にするには、Xが個別のコンバージョンイベントのためにコンバージョンデータを使用するのを制限する旨を示すパラメータを、広告主様がXに送信する必要があります。有効にした場合、Xは、広告主様に代わって測定など特定のビジネス目的に限定したコンバージョンイベントに関連して受け取る個人データの使用を制限します。
広告主様は、RDUをいつ、どのように使用するかをご自身で決定する必要があります。たとえば、RDUパラメータを、オプトアウトシグナルに基づいて利用者ごとに適用したり、特定の法令が適用される地域で利用者の所在地に基づいて幅広く適用したりできます。RDUパラメータを適用した結果として、広告キャンペーンのリーチ、効果、全体的なパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあるので、パラメータを適用するタイミングと方法の決定は慎重に行ってください。
RDU機能の利用に興味をお持ちの場合は、このフォームで、[モバイルアプリ、コンバージョントラッキング、オーディエンスマネージャー] カテゴリーを選択し、[データ使用制限の設定方法(How to set up Restricted Data Use)] を選択してお問い合わせください。
ピクセル実装のベストプラクティス
正しいピクセルコードをウェブサイトに配置していることを確認します。イベントマネージャーで提供されたJavaScriptピクセルコード全体を追加することが重要です。また、正しいIDが含まれていることを確認します。
ピクセルコードを、ヘッダーの終了タグ </head> の直前に配置します。
iFrameまたはその他の既存のタグにXピクセルコードを含めてはなりません。含めると、ピクセルの測定機能が低下する可能性があります。たとえば、他のタグにピクセルを含めると、結果的にピクセルが別のドメインから実行される可能性があります。これは、ファーストパーティCookieを使用する機能を妨げます。
Pixel Helperを使用してイベントが正しく実装されていることを確認します。さらに、イベントマネージャーでイベントのステータスを確認します。
コンバージョンイベントに関連する追加情報を直接渡したい場合は、ピクセルを編集します。たとえば、'value' パラメータを使用して、コンバージョンの値を渡すことができます。パラメータの詳細についてはこちらをご覧ください。
アトリビューション目的でのXによるCookie使用の仕様
ファーストパーティCookie
ホストドメイン: 広告主様のドメイン
Cookie名: _twclid
期間: XクリックIDが初めて保存された日から30日間。
形式: ファーストパーティ
機能: 広告用Cookie
サードパーティCookie
ホストドメイン: t.co
Cookie名: muc_ads
期間: 2年間
形式: サードパーティ
機能: 広告用Cookie
ホストドメイン: analytics.X.com
Cookie名: auth_token
期間: 5年間
形式: サードパーティ
機能: XログインCookie
ホストドメイン: analytics.X.com
Cookie名: personalization_id
期間: 2年間
形式: サードパーティ
機能: 広告用Cookie