リーチ除外リスト
リーチ除外リスト(DNRL)とは、除外カスタムオーディエンスに代わるサービスを提供し、包括的なオーディエンス管理ツールとして機能します。広告主様はDNRLを使うことで、広告アカウント内のすべての広告キャンペーンから1つのユーザーグループをシームレスに除外できます。
この機能により、対象のオーディエンスをより細かくコントロールして、ブランドのメッセージに対する反応がより良さそうな利用者に広告をリーチさせることができます。
仕組み
広告主として、特定の利用者にX広告キャンペーンを配信したくない場合があります。そうした利用者を効率的に除外するため、Xではリーチ除外リストを作成することをおすすめしています。リーチ除外リストは、対象者のメールアドレスのリストをアップロードし、すべてのアクティブなXアカウントに対して、そのリストによる照合を行えるようにすることで作成します。
DNRLが作成され、ステータスが [準備完了] になると、当該広告アカウント内で実施されているすべての広告キャンペーンでは、DNRLでメールアドレスが一致した利用者は自動的に除外され、当該アカウントからの広告が配信されなくなります。
DNRLは、その広告アカウントが実施するすべての広告キャンペーンに、例外なく自動的に適用されます。そのため、DNRLを広告キャンペーンに追加する必要はなく、またDNRLの対象から特定の広告キャンペーンを除外することはできません。
各広告アカウントが管理することのできるリーチ除外リストは1つのみですが、DNRLの編集、削除、再作成はいつでも行うことができます。
DNRLを作成する
広告キャンペーンから除外するメールアドレスのリストを用意したら、以下の手順でリーチ除外リストを作成します。
サポートされているファイル形式でリストファイルを作成します。.csvファイル、.tsvファイル、.txtファイルがサポートされています。リスト内のメールアドレスは、改行またはカンマで区切られている必要があります。メールアドレスの先頭および末尾のスペースは削除してください。
ファイルを事前にハッシュ化します。ファイルをアップロードする前に、ファイルを事前にハッシュ化するかどうかを選択することができます。ファイルを事前にハッシュ化する場合には、形式に関するこちらの注意に沿って行ってください。ファイルを事前にハッシュ化しない場合、データはアップロードの過程で自動的にハッシュ化されるため、この手順は省略できます。
アップロードの準備を行います。ads.x.comで [ツール] メニューの下にある [オーディエンス] マネージャーページに移動します。オーディエンスマネージャーページの [オーディエンスを作成] をクリックし、[オーディエンスタイプを選択] ポップアップ画面の [リーチ除外リスト] を選択します。
ファイルをアップロードします。同ページ上で説明(オプション)を設定したら、[ファイルを追加] セクションを利用して、ファイルをドラッグ&ドロップするか参照してアップロードします。
- アップロードが完了するまで待ちます。ファイルをアップロードするときにブラウザを閉じたり最小化したりしないでください。また一度に1つのファイルのみをアップロードしてください。ファイルが大きい場合は、信頼性に優れた高速インターネット接続が利用できることを確認してください。ファイルサイズが4GBを超える場合、ブラウザのアップロード上限を超えないように、リストを複数のさらに小さなファイルに分割することをおすすめします。
リストのアップロードが完了すると、[オーディエンス] タブの [リーチ除外リスト] が [処理中] になります。DNRLでメールアドレスが一致したX利用者が100人以上になると、ステータスが [準備完了] に変わるとともに [Xのサイズ] が更新され、該当するX利用者の人数が表示されます。
DNRLでメールアドレスが一致した利用者の、すべての広告キャンペーンからの除外は自動的に開始されますが、この時点で処理が完了していない場合があります。リストの照合処理が完了するまでには最大で48時間かかり、[Xのサイズ] はこの処理が完了するまで継続的に更新されます。
オーディエンスが小さすぎると表示される理由については、以下のよくある質問で説明しています。
DNRLを使う
リーチ除外リストのステータス列が [準備完了] になると、当該広告アカウント内で実施されているすべての広告キャンペーンにおいて、DNRLでメールアドレスが一致した利用者は自動的に除外されます。これにより、当該利用者にはこのアカウントの広告が配信されなくなります。
DNRLは例外なく自動的に適用されるため、DNRLを有効化したり、広告キャンペーンにDNRLを適用したりする手順は不要です。
ただし、DNRLのステータスが [処理中] または [オーディエンスが少なすぎます] の場合、DNRLは適用されませんのでご注意ください。
ステータスが [処理中] の場合、リストの照合処理が完了するまでに最大で48時間かかる場合があるため、しばらくしてから再度確認することをおすすめします。
利用者のプライバシー尊重のため、リーチ除外リストが有効になるには、該当するX利用者が100人以上に達する必要があります。DNRLがこの要件を満たしていない場合、ステータスに [オーディエンスが少なすぎます] と表示されます。リーチ除外の対象となるX利用者の人数が、この最低条件に達するように、DNRLにより多くの利用者のメールアドレスを追加して再度アップロードする必要があります。
DNRLを編集する
各広告アカウントが管理することのできるリーチ除外リストは1つのみですが、DNRLは編集、削除、再作成を行うことができます。
オーディエンスの一覧表でDNRLの横に表示されている、垂直に並んだ3つの点をクリックすると、[編集]、[アカウントを追加]、[削除] のオプションが表示されます。
[編集] - DNRLの詳細が表示されます。
- アカウントを追加 - 前述のプロセスにより、さらに多くのメールアドレスをアップロードすることで、DNRLを拡大します。既存のDNRLにメールアドレスをアップロードすると、そのメールアドレスはDNRLに追加されますが、この操作により、そのメールアドレスに一致する既存の利用者が置換されたり削除されたりすることはありません。
- 削除 - DNRLを広告アカウントとアクティブな広告キャンペーンから完全に削除します。削除したDNRLを復元することはできませんが、新しいDNRLはいつでもアップロードすることができます。
よくある質問
リーチ除外リストが正しく機能しているか確認するにはどうすればよいですか?
リストがアップロードされると、オーディエンスマネージャーページ上の表の上部にリーチ除外リストが表示されます。この表の3番目の列には、オーディエンスの [ステータス] が表示されています。
DNRLのステータスが [準備完了] になると、当該広告アカウント内で実施されているすべての広告キャンペーンでは、DNRLでメールアドレスが一致した利用者は自動的に除外され、当該アカウントからの広告が配信されなくなります。
ステータスが [処理中] や [オーディエンスが小さすぎます] になっている場合、DNRLは適用されていないため、照合プロセスが完了するのを待つか、利用者をオーディエンスにさらに追加する必要があります。
1つの広告アカウントで複数のリーチ除外リストを管理することはできますか?
各広告アカウントが保持できるリーチ除外リストは1つのみですが、DNRLは編集、削除、再作成を行うことができます。
DNRLを特定の広告キャンペーンにのみ適用することはできますか?
いいえ、DNRLが作成されると、その広告アカウント内で実施されているすべての広告キャンペーンでは、DNRLの利用者は自動的に除外され、そのアカウントからの広告が配信されなくなります。これには、DNRLの作成よりも前に開始された広告キャンペーンも含まれます。広告主様は、手作業でDNRLを広告キャンペーンに追加する必要はありませんが、DNRLの対象から特定の広告キャンペーンを除外することはできません。
リーチ除外リストを使用して、リーチ除外対象の利用者をターゲティングの対象に含めることはできますか?
いいえ、リーチ除外リストはオーディエンスの除外のみを目的としており、該当する利用者をターゲティングの対象に含めるために使用することはできません。
リーチ除外リストは、広告キャンペーンにどの程度の影響をおよぼしますか?
DNRLはそもそもX広告キャンペーンでリーチできる利用者の総数を減らすためのものであり、ターゲティングオプションと連動して、特定の広告キャンペーンでリーチする対象の利用者を決定します。
この時点で、推定オーディエンス数モジュールに表示されるオーディエンス規模範囲から、リーチ除外リストのオーディエンスは除外されていません。そのため、特にDNRLの規模が大きい広告主様は、広告キャンペーンのリーチに関する計画や予測を行う際、このことを考慮することをおすすめします。
リーチ除外リストとリストのカスタムオーディエンスの違いは何ですか?
広告マネージャー > [オーディエンス] タブでリーチ除外リストの作成と管理を行う際、リーチ除外リストはリストのカスタムオーディエンスとは別の機能として捉える必要があります。
DNRLは、すべての広告キャンペーンに自動的に適用される汎用ツールであり、利用者を除外する用途にのみ使用できます。リストのカスタムオーディエンスは、より柔軟な機能を提供するため、オーディエンスのリターゲティング、拡大、広告キャンペーンに基づいた除外を行う場合には、引き続きリストのカスタムオーディエンスを使用することをおすすめします。
「照合する」とはどういうことですか?
メールアドレスのリストのアップロード後に、リスト上のメールアドレスをアクティブなX利用者のメールアドレスと照合する処理期間があります。Xがリーチ除外の対象となる利用者を特定し、広告の配信先から除外するには、こうした照合作業が必要となります。
なお、DNRL上の一部のメールアドレスが、アクティブなX利用者のメールアドレスと一致しない可能性があるため、リーチ除外リストの最終的なオーディエンスの規模が、アップロードしたリストのメールアドレスの件数よりも少なくなる場合があります。
すべてのリストはそれぞれ異なるため、リストが処理されて「照合」されるまで、個々の広告主様のリーチ除外リストには、概算の一致率が表示されます。
オーディエンスが小さすぎると表示されます
利用者のプライバシー尊重のため、リーチ除外リストが有効になるには、該当するX利用者が100人以上に達する必要があります。DNRLがこの要件を満たしていない場合、ステータスに [オーディエンスが少なすぎます] と表示され、広告キャンペーンに適用されません。
該当するX利用者の人数がこの最低条件に達するように、オーディエンスにより多くの利用者を追加する必要があります。
リーチ除外リストは、Xオーディエンスプラットフォーム(TAP)を介して配信されたインプレッション数に適用されますか?
いいえ、リーチ除外リストは、Xで直接配信されたインプレッション数にのみ適用されます。
ファイルを事前にハッシュ化するにはどうすればよいですか?
リーチ除外リストを作成する際、Xに送信される前にデータファイルにある情報は常にハッシュ化されるため、リストの情報が第三者や他のサービスに開示されたり共有されたりすることはありません。
また、リーチ除外リストを事前にハッシュ化してからアップロードするオプションも用意しています。ファイルを事前にハッシュ化する場合(オプション)は、形式に関する以下の注意に沿ってください。
ファイルにはメールアドレスのみを含めることができます。1行につき1つのハッシュ値を含めます。
データは行区切りとし、行の終了はLF( )またはCRLF( )の改行コードで区切ります。CSVファイル(.csv)、TSVファイル(.tsv)、テキストファイル(.txt)がサポートされています。
各行のエントリは、SHA256を使用してソルトなしでハッシュ化します。
アップロード時のエラーで「1つ以上の事前ハッシュ記録が正しい形式ではありません」と出ます
アップロードされたリストが正しい形式でないときにこのエラーメッセージが表示されます。
以下の点を確認してください。
ファイルが.csv、.tsv、または.txt形式であること。
ファイルにはメールアドレスのみが含まれていること。各値がそれぞれ独立した行に入力されていること。
エントリが行区切りになっていること。
情報の不足している行やファイル内に途切れがないこと。
ハッシュ化されていないファイルについては、アップロード時に [このデータファイル内のレコードは、SHA256を使って既に標準化およびハッシュ変換されています] ボックスをオンにしないでください。
事前ハッシュされているファイルについては、アップロード時に [このデータファイル内のレコードは、SHA256を使って既に標準化およびハッシュ変換されています] ボックスをオンにしてください。
リーチ除外リストの作成と管理をデータパートナーに委託することはできますか?
はい、DNRLはXの広告API内でサポートされています。興味をお持ちの場合、プロセスに関する詳細を開発者ヘルプセンター内のドキュメントで確認し、パートナーに問い合わせることをおすすめします。
現在データパートナーと提携されていない場合、こちらのパートナー一覧をご覧ください。